私たちは睡眠についてどこまで正しい知識を持っているのでしょうか。
睡眠は人生の1/3を占めるとも言われており、睡眠一つで人生が変わると言っても過言ではありません。
しかし、高度技術社会において睡眠はついつい軽視され、睡眠の問題に悩む方も増加しています。この記事では睡眠のメカニズムやその役割について紹介します。
睡眠とは何か
睡眠とは周期的に繰り返す意識喪失状態であると一般的に定義されています。
確かに眠っている間は意識がなくなっているため、この定義は説得力を持っています。
意識の喪失状態と聞くと睡眠を病的な意識喪失である昏睡状態や麻酔状態と混同する方がいらっしゃいますが、睡眠は比較的軽い刺激でも目を覚ますことができるためそれらとは性質が異なります。
昏睡や麻酔の状態では目を覚ますことは滅多にありません。
一方で、日本睡眠学会によれば睡眠とは「脳によって調節される高等動物の脳のための特殊な管理技術である」と定義されており、少々学術的な側面から睡眠を定義されているようです。
すなわち、睡眠とは「周期的な意識喪失状態を伴う、高等動物の脳のための特殊な管理技術である」と言えそうです。
睡眠の段階とその種類
睡眠には5つの段階が存在し、その5段階の繰り返しによって睡眠は成り立っています。
第1段階
この段階は起きている状態から眠りに入るウトウトしている状態。
心理的不安などを抱える場合は起きている状態からこの第1段階に入るのが困難となり寝付けないことが多いそうです。
また、外的刺激によって簡単に目が覚めてしまう状態です。全睡眠時間の5%ほどを占めると言われています。
第2段階
眠りに入ったがまだ浅い眠りの状態ではあるが、心地よさを感じる段階です。
多くの人はここで寝入ったと感じるようです。全睡眠時間の40〜50%ほど占めると言われています。
第3段階
体温が低下し、心拍数や呼吸も落ち着きリラックスした状態です。完全に意識はなく深い眠りについている段階で、深睡眠や徐波睡眠と言われることが多いです。全睡眠時間の10%ほど占めると言われています。
第4段階
第3段階よりもさらに深い眠りに落ちている状態です。全睡眠時間の10%ほど占めると言われています。
第5段階
この段階では、体は眠っているが脳が覚醒に近い状態にある状態です。この段階では夢を見ていることが多いので夢見睡眠と言われることもあります。ここ最近まではこの状態では脳が覚醒しているので、目が覚めやすいと考えられていましたが、むしろある程度の刺激を与えても起きないことがわかっています。全睡眠時間の20%ほど占めると言われています。
上記5つの段階のうち、第1段階〜第4段階の睡眠をノンレム睡眠、第5段階をレム睡眠と一般的に定義します。
レム睡眠のレムの由来とは急速眼球運動(Rapid Eye Movements)のそれぞれの頭文字のREMに起因しています。文字通り、レム睡眠時には目がギョロギョロと動き回ることからレム睡眠と言われています。
そしてもう一方のノンレム睡眠とはその対で、球速眼球運動を伴わない(Non-REM)のでノンレム睡眠と言われています。
ノンレム睡眠
ノンレム睡眠
・大脳の回復
レム睡眠
レム睡眠
・精神活動を維持、強化する
脳波を測定しレム睡眠のみを選択的に剥奪すると、学習内容を思い出すことに支障が出ることがわかっている。
睡眠の特徴
1.睡眠はノンレム睡眠から始まる
2.ノンレム睡眠とレム睡眠は約90分ごとに交代する
[森田雄介]
睡眠の果たす機能とは、
睡眠の誘因は何か
ノンレム睡眠とレム睡眠
ノンレム睡眠(徐波睡眠)とレム睡眠(逆説睡眠)は恒温動物の鳥類と哺乳類にのみ限られる。
短時間睡眠と長時間睡眠
多くのヒトの成人は7〜8時間眠るが、ナポレオンのように1日4時間程度の睡眠で日常生活に支障をきたさない短時間睡眠者と9時間以上眠らないと十分な活動ができない長時間睡眠者が存在します。
量よりも質であると言える。
すなわち、深く、良質な睡眠さえ確保できていればたとえ睡眠時間が短くてもあまり気にしなくてもいいということだ。
睡眠薬や鎮静薬は睡眠に効果的なのか
睡眠の効果
・エネルギー消費の節約
ノンレム睡眠
・大脳の回復
レム睡眠
・精神活動を維持、強化する
脳波を測定しレム睡眠のみを選択的に剥奪すると、学習内容を思い出すことに支障が出ることがわかっている。
睡眠の体内時計
夜何回も起きてしまう時の対処法
多相性睡眠
ノンレム→レム→覚醒
単相性睡眠
ノンレム→レム→ノンレム